ドッグフードによく使われる原材料その12 ビール酵母

なぜドッグフードにビール酵母?

ビール酵母といえばその名の通り、ビールを作る時に発酵させるための酵母であることは想像できますよね。

近年、このビール酵母には健康効果が認められるようになってサプリメントとして定番となりつつあります。

犬用サプリメントとしてはまだ開発されていませんが、ワンちゃんの健康を考えた無添加ドッグフードでは、早速、このビール酵母を原材料に採用している製品が少なくありません。

この記事では、ビール酵母に期待される効果とドッグフードに使用される理由について調べてみました。

ビール酵母とは

ビール酵母とは、ビールを作る際に麦汁を発酵させるために使用される酵母のこと。

発酵によりアルコールと炭酸ガスを産生しビールを作り終えた後のビール酵母がサプリメントとして利用されます。

ビール酵母はマルチサプリメント

発酵を終えたビール酵母には麦汁の栄養を含み、以下のような栄養を摂取できます。

  • ビタミンB1・B2・B6などのビタミンB群
  • 必須アミノ酸(9種)を始めとする各種アミノ酸
  • ミネラル(カリウム、リン、マグネシウム、カルシウム)
  • 食物繊維(β-グルカン、マンナン)
  • 核酸

ビール酵母はこれらの豊富な栄養が安全に摂取できる、まさに天然のマルチサプリメントです。

ビール酵母に期待される効果

豊富な栄養を含んだビール酵母にはさまざまな効能が期待できることから、人では健康維持のためのサプリメントとして注目されています。

その効果はまだまだ研究尽くされたとは言えませんが、ビール酵母の代名詞とも言える「エビオス錠」はただのサプリメント(健康食品)ではなく、指定医薬部外品として国がその効果を認めていることからかなり信頼性が高いと言えるでしょう。

認められている効能としては

  • 食欲不振改善
  • 消化不良改善
  • 栄養補給

などがあります。

この他にも、鉄の吸収を助ける作用によって鉄欠乏性貧血を改善する効果やβ-グルカンによる免疫を高める効果が期待できることも報告されています。

ドッグフードにビール酵母が使われるのはなぜ?

ドッグフードは長く食べ続けることが普通なので、栄養バランスがしっかり取れているかはとても大切なこと。

ちょっとの過不足でも長期になれば何らかの問題が出てくるかもしれません。

それを避けるためにAAFCOのガイドラインに沿った栄養を含むようにフードを設計するのですが、単純に食材だけから作り上げてもなかなか理想的な栄養成分比にするのは困難です。

そこで足りない分を補うために合成された栄養添加物が使用されます。

ガイドラインに沿うように微調整するわけですね。

栄養を豊富に含んだビール酵母は足りない栄養補給にうってつけ。しかも天然素材で安全というわけです。

一方、健康にいいサプリメント的な意味はあるのでしょうか?

ビール酵母の人で認められているような健康効果は、今のところ犬において確認できる研究はありません。

一部の先生が経験的に使ってみていい感触を得て、飼い主さんに勧めていることはあるようです。

ドッグフードメーカーがビール酵母を使っているのは、健康に良さそうというイメージ的な動機はあるかもしれませんが、やはり栄養補給目的の使用なのだろうと思います。

ビール酵母にリスクはない?

エビオスは医薬部外品なので、能書には用法用量がきっちり書かれていて、それ以上服用することのないよう指示されています。

一方で、使用上の注意や副作用情報は記載されていません。

考えてみれば、ビール酵母はビールを作る際に残るものなので、あくまでも食品に類するもの。

ドッグフードに多量に入っているわけでもないですし、まったくリスクはないと考えていいでしょう。

ビール酵母を使用しているドッグフード