プードルの子犬に与えるドッグフードを控えめにしたらティーカッププードルになる?

最近は小型犬が流行りですが、中でもティーカッププードルのように特別体格の小さなワンちゃんが人気のようです。

より小さな子がかわいく感じるのは本能なのかもしれません。

でも獣医師の立場からすると、意図的に掛け合わせて極端に小さくした体はいろいろと問題があると考えています。

それでも小さな体を遺伝として持って生まれてきたならまだいいのですが、中には大きく育ってほしくないという理由からドッグフードを制限してしまっている飼い主さんがいます。

そんなことをして本当に体が大きくならないのでしょうか?

大きくならないとしても問題はないのでしょうか?

この記事では成長期にドッグフードの給与量を過度に加減した場合に起こることについて解説しています。

健康にすくすく育てるために守るべきことを書きましたので、ぜひご一読ください。

Dr.ノブ

大きくなって欲しくないからとフードを制限する人は思いのほか多いのです。
フードを制限されるなんて地獄だ。

タロ

成長期にドッグフードを控えたらダメ

フードを制限すると大きくならないのか?と問われれば、結論から言うと、体重面だけみれば大きくはなりません。

ただし、思い描いていた小さなワンちゃんとは違ったものになります。

栄養失調になる

老犬の食事

体格の大きさというのは、大半を遺伝的な形質に左右されます。

ドッグフードを減らしたからといって、体格が小さくなることは期待できません。

単に、栄養不足で弱々しい体になるだけです。

人でいうと芸人のアンガールズのように、ヒョロヒョロの肉付きの悪い体のようなものですね。

制限がひどければ栄養失調になって、いろんなトラブルも出てきます。

カルシウムやリンなど骨の発育に必要な栄養まで制限すれば体格が小さくなるかもしれませんが、見た目に病的な小さな体で骨や関節に異常をきたしてしまうでしょうね。

低血糖になる

子犬に必要なドッグフードを制限すると低血糖になって急激に弱ってしまう可能性があります。

子犬は予備のエネルギーを多く蓄えられないので、ちょっと食べないとすぐに低血糖になってしまうんです。

低血糖は糖尿病でなる高血糖より恐い状態で、場合によっては急死してしまうこともあります。

ドッグフードを制限して低血糖気味の子犬が、もし体調を悪くして低血糖が進んでしまえば最悪の結果になるかもしれません。


このように体を小さくしようとドッグフードを制限しても、思うように小さくはならないだけではなく、健康に大きな問題を起こします。

Dr.ノブ

”百害あって一利なし”とは、まさにこのことですね。

ドッグフードの与え過ぎで太らせるのもよくない

反対に、栄養をたっぷり取らしてあげようと子犬にドッグフードを与えすぎるのもよくありません。

過度な栄養もいろんな問題を起こします。

肥満しやすい体質になる

幼犬は成長のためにたくさんの栄養を使います。

離乳後すぐでは、摂取したエネルギーのうち50%を体を維持するのに使い、残り50%を成長のために使います。

このように、たくさん食べても多くは成長のために消費するので子犬は肥満しにくいのです。

それでも過度に与えすぎると太ってしまいます。

問題は、成長期に太ってしまうと脂肪を貯める脂肪細胞の数が増えてしまうこと。

増えた脂肪細胞は成犬になっても増えたままなのです。

つまり、脂肪細胞が多い分だけ太りやすいということ。

子犬の時の食生活で、肥満しやすい体質になってしまうのです。

うーん、食べ過ぎも良くないのか…

タロ

関節に異常をきたす

太って体重がオーバー気味になると、子犬でも足への負担が問題になります。

成長期は骨も成長しているので影響を受けやすいのです。

大型犬の場合はより大きくなってほしいと栄養を与えすぎるきらいがあります。

栄養過多にも注意しましょう。

特に超大型犬種では、あまりにも早い成長に骨や関節が対応できずに股関節形成不全などの障害が出てしまうことが珍しくありません。

子犬時代は平均的にゆっくりと成長するのがいいのです。

太らせてしまうのはもっての外。

太りすぎていないか頻繁にチェックして栄養管理をすることはとても大切です。

Dr.ノブ

急激に成長させても平均的に成長させても、最終的な体重は変わらないとされています。

すくすくと健康に育ってもらうためには

幼犬がすくすく健康に成長していくためには、過不足のない栄養を与えることが重要です。

そのためには次のようなことに注意しましょう。

成長期には幼犬用ドッグフードを与える

幼犬は同じ体重の成犬と比べると約2倍の栄養量を必要とします。

なので、幼犬は体の小さなわりにたくさん食べないといけません。

単純に食事の量を必要なだけ増やすと、量が多すぎて吐いたりお腹を壊す原因になります。

そこで幼犬では食事の回数を増やすことが必須です。

さらに高栄養の幼犬用フードを与えるようにしましょう。

回数を増やして栄養が濃縮されたフードを与えることで1回の食事量をおさえることができます。

無添加ドッグフードには、子犬にも与えることができる全ライフステージ用というのが結構あります。

もともと高栄養に作られているので子犬にも使えるのですが、1回の食事量を考えるとやはり幼犬専用に作られたフードの方が理想的です。

離乳してドッグフードを与えるタイミングは?

補助的な栄養補給は必要なし

子犬に与えることができる総合栄養食として作られたフードは、必要な栄養は過不足なく入っています。

つまり、それだけ食べさせるのが一番バランスが取れているということです。

世間にはカルシウム剤や成長期用の補助食・サプリメントが売られていますが、良質なドッグフードを与えていれば必要はないのです。

子犬をペットショップで買うと、子犬用ミルクやカルシウム剤などがもれなく付いてきますがドッグフードに混ぜないでください。

混ぜると栄養が多すぎて太る原因になったり、カルシウムの過剰では骨の発育に異常が出てしまいます。

ペットショップで買った子犬に付いてきたカルシウム剤やミルクは必要?

成長期にはおやつは控えめに

言うことをよく聞く子に育てていくには、子犬の頃からしつけていくことは大事です。

ごほうびとしておやつを使えば効果的にしつけていくことができます。

でも、おやつを与えすぎると太ったり食べ物の好き嫌いが出てしまうかもしれません。

毎回ごほうびは必要はないので与える回数を控えめにしたり、数粒のドッグフードをごほうびに使うようにしましょう。

Dr.ノブ

人間のように、おやつの時間を決めて食べさせるのは感心しません。
ワンちゃんから見れば、おやつと食事の区別はありませんから、おやつばかりを欲しがるようになってしまいます。
おやつと食事ははっきり区別を!おやつのやり過ぎ注意!

まとめ

与えるフードを減らせば体は小さいままになるというのは、いまだに根強く残る都市伝説です。

フードの制限は不健康な体になるだけでメリットはまったくありません。

愛犬に末永く健康でいて欲しいのなら、ステージに合った良質なドッグフードだけを与えることです。

大きな体に生まれてきても、それはその子の個性です。受け入れてあげてください。