ドッグフードにはドライフード・半生フード・ウェットフードの3種類がありますが、ドライフードは傷みにくく扱いが楽な上にコストも安いので、ワンちゃんの主食としてもっとも多く使われています。
しかし、傷みにくく扱いが楽というのがあだとなって、かえって保存状態や衛生面に無頓着になりがちです。
ドライフードは乾燥しているといっても10%程度は水分が含まれていて、保管状況によっては思いのほか劣化が進んでしまうことがあるので注意が必要。
大切な愛犬に傷んだフードを与えないように、保管に気をつけることはとっても大事なことです。
この記事ではドッグフード(ドライフード)の保存の仕方を、開封前と開封後に分けてまとめましたので参考にしてください。
Dr.ノブ
タロ
そもそもドッグフードは開封しなければどのくらいの期間、品質を保っているのでしょう?
ドッグフードには、2010年に施行されたペットフード安全法によって、賞味期限を記載することが義務付けられています。
賞味期限のあらわす意味は、未開封のままで指定された保存条件で保管された場合に、風味や栄養価が保証できる期間です。
ドライフードの場合、人工保存料などを使用した一般のドッグフードで18ヶ月から24ヶ月、無添加ドッグフードでは12ヶ月が平均的です。
ドライフードの種類 | 平均的な賞味期限 |
---|---|
人工保存料使用 | 18~24ヶ月 |
無添加・人工保存料不使用 | 12ヶ月 |
ただし条件の悪い場所で保管した場合には、賞味期限よりも早く劣化が始まってしまうこともあります。
上に指定された条件と書きましたが、実際には開封前の保管について記載していることはほとんどなく、開封後の指示についてのみが書かれていることが多いようです。
開封前の保存方法について指示がなくても、品質が劣化しないように注意を払う必要があります。
ドライフードの開封前の賞味期限は12ヶ月~18ヶ月程度です。
賞味期限の間に品質が劣化しないように、直射日光が当たらず温度変化の少ない場所に保管しましょう。
冷蔵庫に保管すると開封時に結露してしまい、カビが発生する原因になるので常温での保存がのぞましいです。
Amazonなどで安く売られている並行輸入品では、賞味期限までが短かったり賞味期限内でも劣化が始まっていることもあるので注意しましょう。
ウエットフードの開封前の賞味期限は24~36ヶ月程度のものが多いです。
ウエットタイプでも開封前に過酷な環境に保存していると品質が劣化してしまいます。
やはり、直射日光が当たらない温度変化のあまりない場所に保管するようにしましょう。
開封後のドッグフードはドライ・ウエットに限らず、できるだけ早く消費するのが基本です。
密閉して保存
開封後は、パッケージにチャックがついているものではしっかりと封をして保存、チャックの付いていないものは密閉できる容器やジップロックなどに移し替えて保存しましょう。
開封後も日光の当たらない冷暗所に保管するのが鉄則です。
冷蔵庫での保存は?
冷蔵庫に保管すると取り出した時に結露して湿気てしまい、カビが発生する原因になります。
冷蔵庫に保管する場合は、小分けにして使い切る量を保存するなら可能です。
短期間で使い切れるサイズを購入しましょう
ドライフードはウエットに比べると保存が効きますが、開封後は時間とともに風味や食感が失われていきます。
製品によって異なりますが、開封後1ヶ月で使い切ることが理想です。
なので、ワンちゃんの体の大きさに合ったサイズのフードを購入するということも大切です。
器に入れたフードの残りにも注意しましょう。
食べ残したフードがあれば処分して、器をきれいにしてから新しいフードを入れてください。
食べ残しにはワンちゃんの唾液がついています。時間が経つと雑菌が繁殖するので残ったフードに新しいフードを継ぎ足さないようにしましょう。

できるだけ使い切る
ウエットタイプの場合は缶やパウチなど少量ずつのパッケージになっています。
基本は1回の食事で使い切るようにしましょう。
冷蔵庫での保存
余った場合は容器を移し替え、乾燥しないようにラップをかけるかジップロックに入れるなどして、冷蔵庫に保管します。
冷蔵庫に入れても1日以内には使うようにしましょう。
食べ残しは早めに処分を
ワンちゃんが食べきらなかった場合、ウエットタイプでは短時間で乾燥し始め、風味も食感も劣化してしまいます。
さらに、室温が高いと菌が繁殖して傷むのも早くなります。
ドライフードのようにしばらく置いておくということはできません。
見た目にわかるくらいに乾燥してきていたら、早々に処分してしまうようにしましょう。
ドライフードもウエットフードも保管方法の基本は、冷暗所に保存し、できるだけ早く消費することにつきます。
せっかく愛犬の健康を考えて人工添加物不使用や原料にこだわったドッグフードを与えていても、フードそのものが傷んでしまっては本末転倒です。
日頃の管理に注意を払うとともに、開封後はなるべく早く使い切るようにしましょう。