ドッグフードのパッケージの裏面には必ず、原材料や原産国、賞味期限など重要な情報が記載されているんですが、新しい銘柄を試すときに読んでいますか?
その商品は愛犬に与えても健康に問題を起こすことはないか?必ずチェックして購入するようにしましょう。
特に、アレルギーが気になる子やお腹の弱い子は原材料、肥満気味の子はカロリーに要注意です。
ところが、原材料の名前の書き方は商品ごとに微妙に違っていたりして、同じものなのか質の違うものなのかわからないこともよくあります。
特に肉の表示の仕方がいろいろで紛らわしいです。
この記事ではドッグフードの原材料表示のそれぞれの項目の示す内容について解説します。
おまけとして、動物性材料の実際に書かれている名前を例としてとりあげて、その内容について解説しました。
Dr.ノブ
タロ
目次
ドッグフードに書かれている原材料名などの表示は、2010年12月からペットフード安全法という法律によって日本語で表示するように義務付けられています。
それ以前は輸入ドッグフードは英語表記のまま販売されていることが多かったのですが、今ではすべて日本語表記で、何が含まれているのかなどの情報をしっかり確認することができます。
通常、パッケージの裏面や側面に表示されている情報には
- 名称(商品名)
- 内容量
- 与え方
- 賞味期限
- 成分
- 原材料
- 原産国
- 製造者、輸入者または販売者
のような項目があります。
ラベルの例を挙げると
このような感じで表示されています。
このうち1.商品名、4.賞味期限、6.原材料、7.原産国、8.製造者、輸入者または販売者、はペットフード安全法で義務付けられている表示です。
それ以外の総合栄養食(フードの目的)、2.内容量、3.与え方、5.成分、はペットフードの公正競争規約で定められている表示事項です。
製品の正味の量がgやkg、mlやlで表示されています。
1kg、2kgなどキリのいい内容量の製品が多いですが、800gや2.5kgなどの製品もあるので気をつけてください。
「値段が安い」と飛びついて、後でよく見てみると内容量が少なかったなんてことがあります。
特に輸入ドッグフードでは注意しましょう。
原産国がヤード・ポンド法を採用しているとlb(ポンド)が基準になり、Kg換算した数値は半端になります。
1 ポンド = 約0.45 kg なので、5ポンドだと2.27kg、12ポンドだと10.9kgとなります。
価格を比較する時は同一の重量に換算してから、比べる必要があります。
パッケージには平均的な給与量が記載されていますが、表示されている給与量は絶対的なものではありません。
活発でいつもハイテンションに動き回っている子と大人しくしている子でエネルギーの消費量が全然違ってきます。
当然、活発な子には多めに、おとなしい子には少なめに与えないといけませんね。
また、お腹が弱い子では1回の給与量を減らして回数を多くしてあげるなどの工夫も必要になってくるでしょう。
表示は体重1kgあたりの給与量が示されていますが、実際の必要カロリーの計算式は少し複雑です。
成長期・成犬期・シニア期でも数値が変わってきます。
記載された給与量はあくまでも目安なのであまりこだわらず、ワンちゃんの状態によって臨機応変に増減してあげてください。

表示されている賞味期限は未開封の状態での、味や栄養価が保証されている期間です。
消費期限ではないので、開封前なら少々期限を過ぎてしまってもあまり問題はありません。
ただし、開封後はどんどん香りや食感が落ちていくので、できるだけ早く消費することが大切です。
目安としては1ヶ月以内に使い切るようにしましょう。
無添加のドッグフードの場合は保存料などが入っていないので、より保管に気をつけたいですね。
密閉できる容器に入れて日の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
Dr.ノブ
冷蔵庫に保存するのはおすすめしません。


ドッグフードに栄養素や水分がどのくらい含まれているか保証した成分比がパーセンテージで表示してあります。
重量あたりのエネルギー(カロリー)量も記載されています。
これらの数値を利用して、ウエイトコントロールや病気の子の食事管理で、足りない栄養や過剰な栄養などを厳密に管理することができます。
ドッグフードを製造するのに使われている原材料名が、量の多い順に記載されています。
主原料に何が使われているか?どのような品質レベルの材料か?などが大まかに判断できます。
添加されている栄養素や保存料・酸化防止剤などの添加物も記載されているので、愛犬にできるだけ安全なドッグフードを与えたいという飼い主さんは必ずチェックすべき項目です。
フードの最終加工工程が行われた国名が記載されています。
最終加工工程さえ行っていればいいので、日本となっていた場合でもすべてが日本で加工されているとは限りません。
つまり国産を謳っていても加工の多くを外国で行っている場合もあるということです。
原産国が日本となっていても純国産とはりぼての国産のどちらかはわかりません。
国産にこだわる場合はHPなどをチェックして、公開されている原材料の情報を調べてみましょう。
何か製品に問題があった時に問い合わせ先がわからないというのは困りますね。
ペットフード安全法が施行されてから、それまでは任意だった製造者、輸入者または販売者の住所や連絡先の表示が義務付けられました。
ドッグフードは毎日ワンちゃんが食べるもの。
健康に直接関わってきますので、気になることがあれば問合せてみましょう。
原材料に同じ動物の肉が使用されていてもその品質レベルによって表示の仕方が変わってきます。
英語で動物ごとの肉を表す英語名で書かれている場合は、生肉を使っていることを意味します。
商品によっては生肉であることを強調するために「チキン生肉」と語尾にわざわざ「生肉」とつけられていることも。
また、メーカーによっては品質の良さをアピールするために「平飼いチキン」のように修飾語が付いたり、肉副産物を使用していないことを強調するために「骨抜きチキン」などと書かれることもあります。
日本名で肉の名前が書いている場合もチキン・ビーフなどの英語名と同じで生肉のことを意味します。
この場合も生肉のことで骨や内臓などの肉副産物は含まれていないことを意味します。
ただし、最後に「など」と付いていれば肉副産物が含まれている可能性があります。
語尾に「類」と付いている場合は肉部分だけでなく、骨や内臓など不可食部分を含む肉副産物が使用されていると考えられます。
チキンミールなど「ミール」と語尾に付いている場合はレンダリングされた肉粉や肉骨粉のこと。
ネットでは肉副産物が入っていると評判が悪い材料として有名ですね。
ただし、必ずしも肉副産物を使用しているとは限りません。
商品によっては肉部分だけで作ったチキンミールや、中にはヒューマングレードの生肉だけで作られたチキンミールさえあります。
肉副産物を使用したチキンミールなのか?高品質のチキンミールなのか?知りたいのなら、公式サイトをよーくチェックしましょう。
前者なら特に品質に触れることはないですし、後者ならその品質がアピールされているのでどちらか判断できると思います。
レンダリングやミールについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

乾燥チキンのような頭に「乾燥」と付いた表示の仕方がされている場合があります。
これはチキンミールなど語尾に「ミール」とついたものと同じです。
これもチキンミールなどと同じですが、この書き方で高品質のものは知りません。
すべて肉副産物使用の材料と思っていいでしょう。
パッケージの表示はドッグフードがワンちゃんにとって良いものかどうかを判断するのに重要な情報源です。
法的に決められた表示ならより信頼できる情報となります。
これから愛犬に与えようと思っているドッグフードがあるのなら、しっかりと内容を確かめて、良いものを食べさせてあげたいですね。