ドッグフードの食べ方にも病気のサインが隠れている!愛犬の健康管理は飼い主さんの観察が大切

愛犬の健康を考えて安全な無添加ドッグフードを与えていても、病気を防げるわけではありません。

どんなに健康に育てていても、病気はなる時はなってしまうものです。

ただ、日頃、飼い主さんが愛犬の様子をよく観察していれば、病気を早期発見して事なきを得る事ができるかもしれません。

重要な観察項目は食欲でこちらの記事でご紹介したとおりです。

ドッグフードを食べないのは病気なの?!食欲は健康と病気を判断する重要な指標です

でも、元気も食欲もあるのに病気のことはいくらでもあります。

この記事では、日頃の様子のちょっとした変化に潜む病気のサインについてご紹介します。

Dr.ノブ

知識として知っているのと知らないのとでは大きな違いがあります。
ぼくらは自ら病院へ行けないからサインを見逃さないで。

タロ

ドッグフードの食べ方の違いに病気のヒント

ドッグフードをガツガツと食べてくれているのなら多くの場合健康なのですが、食べ方の変化に異常を見つけることができます。

ドッグフードを食べる時に食べにくそうにしている

  • ドッグフードをよく食べてくれているけれど、よくよく見たらどうも食べにくそうにしている。
  • 人が何か歯にはさまった時のようにうまく噛めない感じ。

こういう時は、歯周炎や口内炎があって痛みがあったり、歯がグラグラしていたり、口の中にトラブルがある可能性があります。

日頃から口が臭かったのなら可能性大です。

時に口の中に腫瘍ができていることもあります。

一度、口の中をよく見てみましょう。

ドッグフードをポロポロ落とす

  • それまでは普通に食べていたはずなのに、最近になって、いったん口の中に入れたドッグフードをポロポロ落としてしまう。
  • 飲み込みにくそうな感じがある。

このようなサインがある場合は、口や舌を思い通りに動かせない神経系の問題やノドに問題があるかもしれません。

歳をとって歯が抜けてしまっていたり、動きの衰えなどからポロポロフードを落とすこともあります。

器のドッグフードにすぐに行かない

  • ドッグフードの器のところへ行くのに少し探すような素振りを見せる。
  • 器のところへ行っても食べ始めるのに時間がかかる

まっしぐらにドッグフードのところへ行くことができないのなら、視力が落ちている or 見えなくなっているのかもしれません。

室内で生活しているワンちゃんは、目が見えなくても物の配置を記憶したり、他の感覚が発達しているため、不自由なく生活することができます。

目が見えなくなっていても見えているように振る舞うため、よく観察していないと視力を失っていることを飼い主さんが気づいていないことがあります。

もし、器のところへ行っても探るようにしてフードを確かめながら、恐る恐る食べているようなら嗅覚が衰えてしまっているのかもしれません。

ドッグフードを食べたり水を飲むとくしゃみをする

  • 普通の食欲があってガツガツ食べるけど途中で鼻をふんふんしたり、くしゃみをすることがある。
  • 水を飲んだときにもくしゃみをすることがある。

食べたり飲んだりした時に鼻を気にする様子があるのなら、口と鼻が一部つながっている可能性があります。

よくあるのは歯周炎から歯根膿瘍(歯の根っこに膿がたまる病気)になって、犬歯が抜けてしまった場合。

犬歯は見えている部分と同じくらいの長さの根っこがあります。

その先は鼻腔の直ぐそばなので、犬歯が抜けてしまうと口と鼻が通じてしまうことがあります。

そのため飲食をした時に、食べ物や水が鼻の方へ入ってしまいくしゃみをしたり、鼻炎を起こしたりします。

若い犬では口蓋裂という奇形があって口と鼻がつながってしまっていることもあります。

ドッグフードを異常にがっついて食べる

  • 食欲があるが以前に比べてがっついて食べる。
  • 食べたばかりなのにすぐ欲しがる。

食欲がないというのは病気でよく見られる症状ですが、反対に食欲が亢進してしまっている場合も病気のことが多くあります。

Dr.ノブ

ガツガツとまではいかなくても、以前はドッグフードよりもおやつばかり欲しがっていた子が、ドッグフードでもよろこんで食べるなら食欲が亢進している可能性があります。

糖尿病では取り込んだ糖分がオシッコとしてどんどん出ていってしまうので、食べても食べても栄養が足りなくなってきます。

食べている割に太らないとか、痩せてきたりしたら要注意です。

水もよく飲むというのもヒントになるでしょう。

クッシング症候群というホルモンの病気でも食欲が異常に亢進します。

タンパクの異化作用により筋肉が衰えるので、足腰が弱ったり、腹筋が落ちてお腹がポコンと出てきたりというサインにも注意。

クッシング症候群でも水をよく飲むという特徴があります。

また、歳のいったワンちゃんではボケが進行して異常に食べるということもあります。

他の行動での病気のヒント

これまではドッグフードを食べる時に見られる病気のサインをご紹介しましたが、食べる時以外でも普段の生活の中で病気のサインを発している場合があります。

オシッコの回数・量に変化はありませんか?

多飲多尿

オシッコが出ないとか色が赤いとかだと異常とわかりやすいですが、見た目の変化に乏しく回数や量が変化している異常もあります。

散歩へ行ってオシッコをさせる場合も、家のトイレでオシッコをさせる場合も、毎日複数回あることなので、その変化に気づきにくいものです。

でも、よく観察しているとそこにも病気のサインが見つかることがあります。

  • オシッコの回数が増えている。
  • オシッコの量が増えている。

オシッコの回数が増えている理由には大きく分けて2つの理由があります。

1つは膀胱炎など炎症があり残尿感のために何度もトイレに行く場合。

もう1つは次に説明するオシッコの量が増えて何度もトイレに行く場合があります。

1回の量が極端に増えていなくても、回数が増えて散歩の時間まで我慢できない場合、尿量が増えている可能性があります。

ほかに、尿道結石などで尿が出にくいために何度もトイレをすることもあります。

オシッコの量が増えている場合には尿量が見た目にやたらと多かったり、上に書いたように散歩まで我慢できなかったりします。

草むらでオシッコをすると尿量がはっきりわかりませんが、いつもより長い時間オシッコの格好をしていることで気づけるかもしれません。

尿量が増えているのは水を飲む量が増えているため。

このような状態を多飲多尿といい、重大な病気が隠れている可能性があります。

ただし、尿道結石などで出にくい場合も、長い時間オシッコの格好をするので実際に尿が出ているのかどうかチェックすることは重要です。

愛犬が水をがぶ飲みするのは病気かも?健康管理には食欲だけでなく水を飲む量にも気をつけて!

便の性質・回数などに変化はありませんか?

見た目に便の形があればそれで良しとしていませんか?

一見普通に見える便もよく見ると病気のサインがあるかもしれません。

  • 便がやわらかい。
  • 便の表面が膜をはっている。
  • いつもより臭い。
  • いつもと色が違う。
  • 便の回数が増えている。

見た目にいつも通りに見えるウンチも、触ってみるとすごくやわらかいことがあります。

お腹の調子が悪くなり始めているのかもしれません。

たびたびあるのなら、ドッグフードが合わないか、慢性的な腸疾患や寄生虫なども考えられます。

見ただけでは判断できませんから、必ず触って固さをチェックしましょう。

※処理したあとでウンチ袋の上から触りましょう。

粘液が付着

形は普通、固さも普通でも、よく見ると便を覆うように粘液状のものが付いていることがあります。

粘液は大腸の粘膜で分泌されるので、多くなっているということは大腸炎が起こってきている可能性があります。時には鮮血がつくこともあります。

また異常発酵して便のニオイがいつもより臭くなっているかもしれません。

生臭い

腸のどこかに出血があれば生臭いニオイがすることもあります。

便の色が異常

便が黒っぽい色をしていれば、小腸に出血がある可能性があります。

便の色が薄く白っぽくなっていれば、肝臓の病気のサインかもしれません。

回数が多い

便の回数が1日に3回以上あると食物に対するアレルギーを持っている可能性があります。

また、回数が増えると便自体もやわらかくなっていることがほとんどです。

愛犬が1日3回以上ウンチをしてませんか?それは食物アレルギーかもしれません

掻く回数が増えたり、特定の部分を舐めていませんか?毛質に変化は?

ワンちゃんが立ち止まって首のあたりを掻いたり、オシッコする部分を舐めたりするのは正常でも普通に見られます。

要は、その頻度や部位の問題です。

見た目に湿疹ができていたり、赤くなっていたり、脱毛しているのは異常ですが、明らかな変化がなくても気にする頻度や部位によっては病気のサインとなります。

  • 首や体を掻く回数が多い
  • 頭を何度も振る
  • 口や目を痒がる
  • 足先や尾を咬む
  • お腹を舐める

首や体(腋やお腹)を後ろ足で掻くのは、正常でもよくあります。

頻度の問題ですが、この回数以上で異常とはっきり決められるものではありません。

そこで目安として、何かほかのことをしている時にそれを中断してたびたび掻くようだと病的と考えていいでしょう。

たとえば、散歩の間に何度も立ち止まって掻くとか、食事の間に食べるのを止めて掻く、おとなしく座っているのに何度も掻いて落ち着かない、などのケースは病的です。

頭を振る

頭を振るのは水に濡れた時とか、耳に異物が入った時とかに行うしぐさです。

これを何度もするようだと、外耳炎など耳のトラブルがあって気にしている可能性が大です。

顔をこする

口や目のあたりを前足でこすったりするのは正常ではあまり見られません。

口のあたりを気にするのは口の中に原因がある場合もありますが、多くは口唇周囲の痒みからくるものです。

アトピーや食物アレルギーのほか、食器に対する接触アレルギーなどが考えられます。

目を擦るのは、異物が入っていたり、結膜炎・角膜炎など目の異常のほか、アトピーや食物アレルギーによる痒みが原因の可能性があります。

足先・尾を気にする

足先や尾も正常ではあまり舐めたり咬んだりはしません。

前足の先は退屈していると舐める癖がついてしまう場合がありますが、やはりアトピーや食物アレルギーの痒みの出る代表的な部位です。

尾を気にして咬んだりする場合は、行動学的問題(メンタル)や神経疾患で尾を追い回すことがあります。

ほかに、尾の中央付近は皮脂腺が発達していて炎症を起こしやすい部位でそこを気にしているのかもしれません。

お腹をなめる

お腹を舐めるというのもオスでペニスを舐めることは普通でもありますが、それ以外ではあまり舐める場所ではありません。

頻繁に舐めている場合はアトピーや食物アレルギーがあって痒くて舐めている可能性があります。

また、膀胱炎などお腹の中を気にして舐めていることもあります。

散歩の時の様子に変わりはありませんか?

散歩の時の行動をよく観察していると病気のサインが出ている場合があります。

  • 段差につまづいたり踏み外す。
  • すぐに帰りたがる。
  • 歩いている時に爪を擦る音がする。

散歩に行って段差や溝につまづいたり、踏み外したりする場合には、歳で足が弱ってきている、視力が落ちてきている、体のどこかに痛みがあって激しく動けない、ことなどが考えられます。

段差の昇り降りを躊躇する場合も同じようなことが考えられます。

散歩に行ってもすぐに帰りたがるようになってしまう場合、疲れやすい体になっていることが考えられます。

その原因として、心臓が悪くなっていたり、慢性的な病気で体が弱くなってきている、シニア犬では老化に伴って衰えてきている、椎間板ヘルニアなど痛みがあって動きたがらない、ことなどが考えられます。

まとめ

以上のように、日頃のちょっとした観察で病気のサインを見つけることができます。

ただし、ここに書いたサインで全部を網羅はできているわけではないです。

細かいことを挙げればもっともっと多くあります。

でも、それらを全部覚えておく必要はありません。

重要なのは普段からワンちゃんの様子をよく観察して、いつもと違うと感じたら病院へ行って診てもらうことです。

”いつもと違う”という違和感が愛犬を病気から守ってくれます。

恥ずかしがる必要はないですから、些細なことでも”あれっ”と思ったらかかりつけの病院に相談しましょう。