何と!ドッグフードには人では禁止されているエトキシキンが入っている!?

添加物入りと無添加、あなたはどっちのドッグフードを選ぶ?でご紹介したように、ドッグフードの添加物は基本的に人の食品添加物と同様のものが使用されています。

しかし、ドッグフードでは家畜の飼料用の添加物が使用されることもあるので、人では使用が禁止されている添加物が入っている場合があるのです。

この記事では、人で禁止されているけれどドッグフードへの使用が認められている添加物エトキシキンについて解説します。

Dr.ノブ

人で禁止されているのにドッグフードに使用されているというのは気になりますね。
安全なフードを食べさせて。

タロ

エトキシキンとはどんな添加物?

エトキシキンはドッグフードの販売サイトでよく問題にされている添加物の代表的なものです。

家畜の飼料には抗酸化剤(酸化防止剤)として添加が認められていて、ドッグフードでは75μ/gの上限で添加が認められています。

MEMO
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)との合算で150μ/gまでの制限もあり。

海外では飼料(上限150μ/g)のほか魚粉やリンゴ・梨への使用や人の化粧品への使用など広く認められています。

海外での使用状況を見ると、ドッグフード販売サイトなどで毒性が高いと指摘しているのは、過剰な反応にも思えますが、実際のところはどうなんでしょう?

犬での実験でけっこうな毒性が出た

犬で親子2世代に渡るエトキシキン摂取の影響を調べた研究があります。

対照群の0ppmとエトキシキンを100ppm,225ppm(ppmは100万分の1なのでμg/gに相当します)含んだフードを毎日与えたグループを比較してみたところ、100ppmと225ppmのどちらのグループも

  • 流涙
  • 脱水
  • 痩せた
  • 肝臓への影響

などがみられました。

100ppm(μg/g)はドッグフードへの添加が認められている75μg/gに非常に近い数値ということを考えると、エトキシキンを使ったドッグフードで有害な反応が出る可能性は十分にあると考えられます。

Dr.ノブ

その他の研究により発がん性や催奇形性は否定されています。

犬でのエトキシキンの摂取許容量は人に比べてはるかに多い

FAO/WHO 合同残留農薬専門家会議(JMPR)という農水省や厚労省がその提言を参考にしている団体があります。

JMPRでは人のエトキシキンの1日摂取許容量(ADI)を0.005mg/kg体重/日と設定しています。

犬の実験の100ppmは換算すると2.5mg/kg体重/日に相当します。

ドッグフードの上限75μ/kgなら1.875mg/kg体重/日となり、なんと人のADIの375倍の摂取が認められていることになります。

エトキシキンの1日摂取許容量(ADI)

人の場合、毎日同じ食事を摂り続けることはないのでADIを超えることはまずありえないでしょう。

それに対してワンちゃんの場合は、一度ドッグフードを買ってきたらしばらくは毎日食べ続けることになります。

同じ銘柄のドッグフードに固定すれば、さらに長期間に渡って食べ続けます。

それなのに人の375倍もの摂取が認められているのは、国はワンちゃんの健康を軽視していると思われても仕方がないですね。

結論としてエトキシキンを使っているドッグフードは避けたほうが無難

エトキシキン減らしていこう

アメリカ食品医薬品局(FDA)はもともと米国のドッグフードで150μ/kgだった上限を75μ/kgに下げる方向で考えています。

最近はドッグフード業界の流れとして、できるだけエトキシキンの量を下げる方向で議論が進んでいます。

どのくらいエトキシキンの量を下げても酸化防止効果が有効か?という研究がされているといわれますが、まだ上限値を下げるまでには至っていません。

ましてやドッグフードにエトキシキンを使用することが禁止されるのは当分先のことになるでしょう。

エトキシキンの抗酸化作用は非常に優れているようですが、ほかにも酸化防止剤がないわけじゃないです。

なのに、いまだにエトキシキンを使用しているドッグフードメーカーはワンちゃんの健康よりも安易な方法を優先していると言えます。

今、飼い主さんにできることは、愛犬の健康を守るためにエトキシキンを使っていないドッグフードを選ぶことです。

ドッグフードでは認められるが食品添加物では認められないその他の添加物

品質の低下を防ぐために使用が認められている飼料添加物はたったの17種類しかありません。

ドッグフードは飼料ではないので人の食品添加物も使用することができます。

飼料添加物のほとんどは食品添加物にも選ばれている物質ですが、17種類のうちの2種類だけが飼料添加物特有のものなのです。

その1つがエトキシキン。

そしてもう1つがポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルです。

ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルは人の化粧品への使用が日本でも認められているので、エトキシキンと比べると安全性はかなり高いと考えられます。

なので、気をつけないといけないのはエトキシキンだけと考えていいでしょう。

まとめ

ネットでドッグフードに入っている危ない添加物としてよく話題になるエトキシキンですが、実際の研究や専門家の議論の流れからして、やはりワンちゃんに与えるのにはおすすめできないと考えます。

専門家や同じ獣医師の中には安全と考える人もいるかもしれませんが、他に選択肢があるのならリスクがあることがわかっているものをわざわざ使う必要はないのではないかと思います。

ドッグフードを選ぶ際には原材料表示を確認して、エトキシキンが使われていない製品を選ぶことをおすすめします。