日本の夏はとても暑くて湿気も高く過ごしにくいですね。うまく健康管理をしないとすぐに夏バテしてしまいます。
それはワンちゃんも同じ。
一生懸命、ハァハァしているのを見ると本当につらそうですよね。
むしろ、人よりも暑さに弱く夏バテしやすいみたいです。
まず食欲が落ちてくることが多いですから、夏バテしないように食事にも工夫をしてあげないといけません。
この記事では、夏になって食欲が落ちてきた時に有効な食欲を刺激する方法をご紹介します。
愛犬が健康に夏を乗り切れるように、ぜひ参考にしてください。
Dr.ノブ
タロ
目次
冬も夏も関係なく、ドライフードをバリバリ食べてくれるワンちゃんなら、夏だからといっても特に工夫をする必要はありません。
でも、もともと食の細い子の場合は、夏になるとてきめんに食欲が落ちてくることが多いようです。
そんな時には、コンスタントにドッグフードを食べるように、食欲を刺激するような工夫をしてあげたほうが良いですね。
もともとワンちゃんはドライフードよりもウエットフードを好む傾向にあります。
なので、ドライフードを水で少し湿らせてふやかすことで、少し食いつきが良くなることがあります。
夏場にかぎらず、ちょっと元気がなくて食欲が落ちてる時にも使えます。
簡単に行える方法なので、食いつきが悪くなったかなと感じたらまずやってみてはどうでしょう。
ただし、湿らせたドライフードはウエットフードと同じように傷みやすいですから、食べ残しは早めに処分するようにしてください。
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つまり、食感は食いつきに大きくプラスに働くのです。
さらに食欲を増す方法として、肉などでとったスープをドライフードをかけてみるのもおすすめです。
より嗜好性が増して食いつきがよくなります。
わざわざワンちゃん用にスープを作らなくても、人の食事を料理する時に少しスープを取り分けておくといいですよ。
ドライフードにかける前に油部分はできるだけ取り除いてください。
玉ねぎやネギ、ニンニクのエキスが入ったスープは厳禁なので注意してください。

夏場の食欲低下対策の定番がドライフードにウエットフードを混ぜることです。
前述の通り、ワンちゃんはウエットフードの方が好きな子が多いので、ウエットフードを少し混ぜてあげるだけで食いつきが良くなることが多々あります。
トッピングにしてもいいのですが、トッピングのウエットフードだけを食べてしまうことがあります。
その場合は寄って食べられないように、混ぜ込んでしまってください。
風味を増して食欲を刺激するのが目的なので、あまりたくさんは混ぜないようにしましょう。
ウエットフードの割合が多いと、涼しくなって食欲が回復してもドライフードを食べてくれなくなるかもしれません。

どうしてもドライフードを食べてくれない場合は、ウエットフードあるいは半生フードをメインにして与えるしかありません。
食べないで夏バテしてしまうよりはずっとましです。
ただし、ウエットフードをメインにしてしまうと、秋になってドライフードに戻すことは難しいかもしれません。
その場合は、これまで以上に歯石予防の歯みがきをがんばってください。

そもそもワンちゃんが暑さに弱いのは、体温調節が苦手だからです。
人は全身に汗腺があって汗をかくことで効果的に体温を下げることができます。
でも、ワンちゃんはほとんど汗腺を持っていなくて、足の裏しか汗をかきません。
体温を下げるには、あの「ハァハァ」という呼吸(パンティングと言います)で熱を逃がすしかできないのです。
人は運動後の酸素補給にハァハァ息が上がりますが、ワンちゃんの場合は酸素補給だけでなく熱を下げる目的でもハァハァしています。
ワンちゃんを夏場に散歩へ連れて行って、たいして運動していないのにすぐにハァハァしだすのはそういう理由なのです。
夏バテしないようにするには食事の配慮以外に、夏場を過ごしやすくする環境づくりも大切です。
室内犬ならクーラーの使用は必須です。
昔は、風通しをよくしてあげるだけでも過ごしやすくなったのかもしれませんが、気候が温暖化した今ではクーラー無しに過ごすのは難しくなりました。
人は何とか平気でも、ワンちゃんは暑さに弱いのです。
飼い主さんの感覚で「クーラー無しでも過ごせる」と思っても、愛犬のためにクーラーを使ってあげてください。
一方、室外犬の場合はクーラーを使うことはできません。
そのため、風通しのいい場所と日陰のある場所を最低限確保してあげましょう。
さらに、飲み水は絶対に切らさないようにしてください。
散歩は早朝か日が沈んでから行くようにしましょう。
また、猛暑の日には、シャワーをかけてあげることも考えてあげてください。
夏場、暑さに弱いワンちゃんがもっとも恐いのが熱中症です。
人でも真夏に熱中症になって救急車で運ばれる方がいますが、体温調節が苦手なワンちゃんは熱中症になるリスクがより高くなります。
ちょっとの間ならいいかと、外出先で車の中にワンちゃんを残していくなんてもってのほかです。
あっという間に熱中症になってしまいます。
室内でもクーラー無しなら熱中症になることがあります。
窓を開けていても風がないとワンちゃんの体はとても熱くなります。
特に、シーズーやパグ、フレンチブルドッグなどのずんぐりした体型の犬種や、肥満しているワンちゃんは簡単に熱中症になるので注意しましょう。
日中の散歩も危険です。
人は大丈夫でも、地面に近いワンちゃんは非常に高温にさらされますから、日差しのあるうちの散歩は避けてください。
暑さに弱いワンちゃんは食欲が落ちやすく、そのままにしていると夏バテしてしまいます。
ちょっと食が細くなったなと思ったら、早めに食欲を刺激する対策をとりましょう。
また、環境の暑さが和らぐような配慮もしてあげてください。