自宅で愛犬が子どもを産んだ場合、新しい命が芽生える瞬間に立ち会える喜びは何ものにも代えがたいものがありますね。
しかし、飼い主さんの役目は大変です。子犬が健康に育つようにいろいろとケアをしてあげなければいけません。
授乳はほぼ母犬に任せていいですが、離乳は飼い主さんが主導でする必要があります。
子犬が無理なく固形物を食べられるように、母乳から離乳食へ徐々に切り替えてあげないといけません。
この記事では子犬に離乳食を与えるタイミングや与えるフード、離乳を終了する時期について解説しています。
子犬が健康に育つように、おうちで愛犬にお産させたときの参考にしてください。
Dr.ノブ
タロ
子犬は生まれた当初、母乳を1日に6~8回飲みます。
母犬はその分栄養を取られる上、その度に排便の世話もしなければならず、とても大変です。
だからといって生まれて早々にミルクに切り替えたり、あまりに早い段階で離乳食を与えるのもよくありません。
まだ免疫が未発達な子犬が病原菌に負けないように、母乳にはたくさんの免疫物質が含まれています。
母乳を飲む機会が少ない子犬は感染症が起こりやすくなってしまいます。
十分な期間、母乳を飲ませることはとても大切なことなのです。
※授乳期間中は母犬はすぐに栄養不足になってっくるので、妊娠後半~授乳中とフードを授乳用(子犬用でOK)に変えて量も増やしておかなければいけません。
Dr.ノブ

ときどき、母犬が子犬の世話をまったくしなかったり、母乳の出が悪くて子犬を育てられない場合があります。
その場合は人の手で人工哺乳をしてあげないといけません。
人工哺乳に使うミルクには猫用ミルクや牛乳は使わないでください。
猫用ミルクや牛乳では子犬の必要な栄養とバランスが違いすぎます。
なので必ず犬用ミルクを使ってください。
Dr.ノブ
母犬が子犬の世話をしなくても、初乳は人為的に絞って子犬に飲ませるようにしましょう。
母犬に任せっきりではなく、飼い主さんも
- 子犬が母乳を飲めているか?
- 排便排尿をちゃんとしているか?
などしっかり管理してあげなければなりません。
できれば毎日、体重を計り排便排尿や動きなど全体的な健康チェックも行いましょう。
離乳してドッグフードを食べるようになると、母犬の負担は減り飼い主さんも楽になります。
生後3週間を過ぎる頃から乳歯が生えてきますので、これを目安に離乳食を少しずつ与えていきましょう。
離乳食にはペースト状で高カロリー高タンパク質の栄養価が高いフードを用います。
今は離乳食用のペースト状のフードが販売されているので、それを使うといいでしょう。
臨時には成長期用ドッグフードをふやかして与えることもできますが、栄養価的には物足りないので専用のものをおすすめします。
離乳食には450kcal/100g、タンパク質25~30%もの高栄養のものが推奨されています。
でも離乳期には離乳食とともに母乳も飲んでいます。
母乳は非常にエネルギー消化率が良いので、離乳食の栄養価が十分でなくても問題が出ることはまずありません。
生後5週間くらいになったら専用離乳食から固形フードへと慣らしていきます。
子犬用(成長期用)ドッグフードをふやかしてペースト状にして与えてください。
最初は専用離乳食と同等にふやかしますが、徐々に水分を減らして、固いままでも食べられるようにしていきます。
この頃になると母乳の分泌量が減ってくるので、栄養が不足しないように子犬用フードの量を増やしていかないといけません。
Dr.ノブ
生後6~8週間、遅くとも2ヶ月までには離乳を終えるようにします。
この頃には乳歯がしっかりと生えそろっているので、フードはふやかさずに固いまま食べさせるようにしましょう。
この頃はお腹を壊しやすいので、与える子犬用フードは一定のものを続けるようにします。
成長するのに栄養がたくさん必要といっても、与えすぎるのはよくありません。
この時期に太らせると脂肪を蓄える肥満細胞の数が増え、成犬後は太りやすい体質になってしまいます。
肥満には離乳後から注意してください。
生後3週間たったら離乳食を始めましょう。
生後5週間からは子犬用ドッグフードをふやかして与えます。
固いフードに徐々に慣らして、生後8週間ごろには固いまま食べられるようにしましょう。