愛犬とあなたの命を脅かすSFTS

子犬

今、ペットや人に徐々に広がっている重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という病気を知っていますか?

数年前からニュースになっているので、聞いたことがあるかもしれませんね。

ニュースになる理由は、非常に致死率の高い病気だから。

国によって差があるようですが、日本では人の致死率は20%と言われています。

ペットの致死率は不明ですが低くはない印象です。

この記事ではSFTSの概要と予防の方法について解説しています。

あなたと愛犬の健康を守るためにぜひとも知っていおいてください。

SFTSはマダニから感染するウイルス性疾患

SFTSは2012年に日本ではじめて患者(死亡)が発生した新しい病気で、当初は原因がはっきりしませんでした。

重症熱性血小板減少症候群と名付けられ、どうやらマダニから伝染るらしいということはわかっていたのです。

恐ろしいのはその致死率。

現時点で日本での人の致死率は20%とされています。

(中国では10%、韓国では30%)

当時も、正体がはっきりしないのに致死率が高いと話題になっていたのです。

その後の研究で中国などで発生していたウイルス性疾患と同じものであることがわかり、原因ウイルスも特定されています。

その後、全国に徐々に広がっていて、今は年間60人程度の患者が発生しています。

動物にも感染が広がり犬や猫の発症例も出てきている

今のところ地域は限定されていますが、犬や猫での感染や発症が認められています。

感染地域としては、九州地方、山口県、和歌山県が言われていますが、拡大する傾向にあるので、その他の地域が今も安全とは言い難いです。

また、ペットだけではなく野生動物にも広がっていて、シカやアライグマ、タヌキ、イノシシ、サルにも感染が認められています。

今は全国的に大丈夫な地域はないと考えておいたほうがいいでしょう。

SFTSの概要

SFTSの特徴をまとめました。

感染ルート

SFTSの感染には

  • マダニに咬まれる
  • 感染者、感染動物との接触

の2つのルートがあります。

主なルートはマダニに咬まれること。

マダニには沢山の種類がありますが

  • フタトゲチマダニ
  • ヒゲナガマダニ
  • オオトゲチマダニ
  • キチマダニ
  • タカサゴキララマダニ

からウイルスが見つかっています。

この内、犬にとってもっとも重要なのはフタトゲチマダニ。

一般に、犬の顔や耳、足などに小豆大のダニを見つけたらほとんどの場合フタトゲチマダニでしょう。

もう1つの感染ルートして感染した人や動物から直接感染するケースがあります。

このルートについてはまだはっきりわかっていないのですが、感染者や感染動物の血液にはウイルスが含まれるため、血液や体液が傷口や粘膜に付くと感染のリスクがあると考えられています。

MEMO
中国では患者の治療にあたった医療従事者が次々に発症した例があります。

潜伏期間

人では潜伏期間はマダニに咬まれてから6日~2週間とされています。

一方、犬や猫では症例数が少なくはっきりわかっていません。

症状

人の場合も犬の場合もよく似ていて

  • 発熱
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛

などがみられます。

検査をすると

  • 血小板減少
  • 白血球減少
  • 肝酵素・CPKなどの上昇

がみられます。

以下のような所見が見られたら疑いが強くなります。

  • 39度以上の発熱
  • 白血球が5,000/μl 以下
  • 血小板が10×104/μl 以下(10万個以下)
  • 重症で自力で食事も食べられない
  • 他のウイルス性疾患が否定される

消毒は効果ある?

ウイルスはブニヤウイルス科フレボウイルス属という種類のウイルスで、消毒液に抵抗性はなく、通常のアルコール消毒や塩素系消毒剤(ハイター)で死滅させることができます。

弱いウイルスなので、日光(紫外線)や台所洗剤でも急速に感染力を失います。

治療方法

SFTSに対する治療方法は見つかっていません。

ウイルス薬が試されていますが、十分な効果は上がっていないようです。

対症療法ができるのみです。

【予防方法】大切なのはマダニ予防すること

前述の通り、SFTSは治療方法がなく、重症化しやすい怖い病気です。

大切なのは予防を心がけることです。

幸い、主な感染ルートがマダニだとわかっていますので、愛犬にマダニがつかないようにすることで感染を予防できます。

今は、滴下型のほか、内服でマダニ寄生を防げる予防薬があるので、それらを積極的に利用して愛犬をSFTSから守って上げてください。

まとめ

まだ症例数の少ないSFTSですが、将来的に確実に増えていくでしょう。

年々、温暖化傾向にあるので、汚染地域も広がっていずれは本州全体に見られるかもしれません。

怖い病気ですので、今から積極的にマダニ予防を心がけましょう。