愛情こもった手作りドッグフードにはマイナス面もあります

あなたは愛犬に手作り食を食べさせたことがありますか?

最近は主食として手作り食を選ぶ方も多くなっているみたいです。

どんなに高品質のプレミアムドッグフードでも、見た目の味気なさというのは低価格のフードと大差ありませんからね。

手作り食であれば美味しそうで飼い主さんの満足度がアップするのは間違いないでしょう。

しかし、手作り食はそう簡単なものではありません。

この記事では、手作り食のメリットとデメリットについてまとめてみました。

手作り食を取り入れてみようという方は、よく理解した上でチャレンジしましょう。

Dr.ノブ

手作り食は慣れればできないことはないですが、問題点も十分理解しておきましょう。
手作りフードは魅力的だな。

タロ

手作り食がドッグフードよりも優れている点

僕は基本ドッグフードをすすめますが、手作り食にはドッグフードでは得られないメリットがあります

愛犬とのコミュニケーションが濃くなる

手作り食にすることでもっともメリットとなるのは、愛犬との関係がより密接になることです。

けっしてドッグフードを与えている飼い主さんが愛情が薄いわけではありませんよ。

ただ、毎日愛犬の食事を愛情込めて作ってあげる、そしてそれを待ち遠しく待っている愛犬。

この関係性は器にドッグフードを入れるだけでは得られません。

また、栄養のバランスを考えて今日は何を作るかと思いを巡らせる。そんな時間も愛犬への愛情を深めてくれるでしょう。

添加物・農薬の有無をコントロールできる

手作り食のもう1つの大きなメリットは、気になる添加物の有無を自由にコントロールできること。

もちろん無添加を選べばドッグフードでも添加物フリーは可能ですが、手作り食ならコストを抑えて無添加食を与えることができます。

ただし人の食べるもののほとんどが添加物入りなので、食材を吟味しないと結局ドッグフード以上に添加物まみれになってしまうかもしれません。

肉も野菜などの生の食材でも品質はピンきりですからね。

せっかく手間を掛けて手作り食にしているのに、品質の悪い食材を使っていたら本末転倒です。

愛犬に合った食事を提供できる

ドッグフードではフードが合わないということはよく起こります。

どんなに良いプレミアムドッグフードであっても、食べてくれない・吐いた・便がゆるくなったなどのトラブルが起こるワンちゃんが一定数います。

材料のどの素材が体質的に合わないのかはっきり分かることは少ないですが、こういうことは珍しいことでないです。

その点、手作り食では使っている食材が明確なので、何が合わないのかを大体把握することが可能です。

アレルギーを持っていてアレルゲンがはっきりしているのなら、確実にアレルゲンを避けることもできます。

手作り食を続けて試行錯誤しているうちに愛犬に最適なレシピをストックしていくことができますね。

食いつきが良い

”愛犬とのコミュニケーションが濃くなる”の項で述べたことと関連しますが、ワンちゃんは手作り食を好みますからドッグフードと比べて食いつきの良さが違います。

愛情込めて作った食事をガツガツ食べている様子は飼い主さんに十分な満足感を与えてくれるでしょう。

ただし、良質なプレミアムドッグフードでもガツガツ食べてくれるので、普段それらを食べているワンちゃんではそれほど差はないかもしれません。

手作り食がドッグフードよりも劣る点

手作り食にはドッグフードにはないデメリットもあります。

手間がかかる

食事の用意は1日2回毎日のことなので、バランス良くなるようにレシピを考えたり調理するのは非常に手間になります。

その手間が愛情につながるのですが、毎日は大変ですよね。

ただし、しばらく続けて慣れてきてレシピのストックも増えてきたら、あとはローテーションしていくだけなので負担は減っていきます。

栄養バランスを取るのがむずかしい

手作り食の最大の難点と言えるのが栄養バランスを取ることがむずかしいことです。

一般には、手作り食はあまり加工していない状態で食べさせることで栄養素が壊れず、毎日レシピをローテーションすることでドッグフードに比べて十分な栄養が摂れると考えられています。

しかし実際には、手作り食で犬に必要な栄養をまかなうのは困難なのです。

海外の研究ですが、手作り食のレシピを調べたところ栄養バランスが悪く、たとえローテーションしたとしても栄養が不足するという報告がされています。
(Stockman J, Fascetti AJ, Kass PH, Larsen JA.Evaluation of recipes of home-prepared maintenance diets for dogs.J Am Vet Med Assoc. 2014 Jul 15;245(2):177.)

日本での研究でも同様の結果が得られ、以下のように結論付けられています。

多くのレシピで同様の微量栄養素が最小量を下回るため、レシピのローテーションにより栄養の充足を試みることは困難であり、これら下回る栄養素を含む食材やサプリメントを用いる必要があると思われる。
最大量の評価では、ヨウ素、ビタミンDで最大量を上回るレシピがあり、藻類や魚介類の種類と量には注意が必要だと思われる。
(清水いと世,舟場正幸,松井徹. イヌの維持期用手作り食のレシピ調査―手作り食に含まれる栄養素量―. ペット栄養学会誌, 19, 2016)

手作り食だけで行くのなら、サプリメントなどの併用は必須になるようです。

愛犬の好き嫌いを助長させる可能性がある

上でも述べたように、多くのワンちゃんはドッグフードよりも手作り食を好みます。

食感は嗜好性を大きく左右すると言われていて、やわらかい手作り食はよろこぶんですよね。

ただし、生まれつき好き嫌いのあるワンちゃんに手作り食を取り入れると問題が出る可能性があります。

手作り食ではローテーションが必須ですから、毎日色んな味や食感を経験することになります。

もともと「あれいや、これいや」と主張のはげしいワンちゃんに、毎日違うものを食べさせるわけですから、今以上に好き嫌いが強くなるかもしれません。

これまでは嗜好性がはっきりしていなかった子でも、手作り食を期に好き嫌いが一気に表面化するやもしれません。

手作り食を取り入れるのなら、愛犬の気質を見極めることと好き嫌いさせないようにきちんと管理していく心構えが必要です。

ドッグフードに不満の方はトッピングがおすすめ

手作り食は手間が大変だし、栄養のバランスを取るのも大変です。

それでも、愛犬がよろこんで食べる様子は何ものにも代えがたいものがあります。

そこで、折衷案としてトッピングを利用するのはどうでしょう。

品質の良いプレミアムドッグフード自体、手作り食並の安全性や食付きの良さがありますが、そこに自家製のトッピング(肉や野菜を茹でた簡単なもの)をのせてあげれば、食いつきがさらにアップしますし飼い主さん側の満足感も十分得られるようになるでしょう。

ただし栄養バランスを考えて、間食に与えているおやつと合わせた量が1日の食事量の20%を超えないように注意してください。

ブッチのような手作り食に近いドッグフードを使うのもいいかもしれません。

まとめ

手作り食のメリットをまとめると、

  • 愛犬とのコミュニケーションが濃くなる
  • 添加物・農薬の有無をコントロールできる
  • 愛犬に合った食事を提供できる
  • 食いつきが良い

デメリットは、

  • 手間がかかる
  • 栄養バランスを取るのがむずかしい
  • 愛犬の好き嫌いを助長させる可能性がある

となります。

手作り食にチャレンジするのなら、これらの点をよく考えてから取り組むようにしましょう。